上有政策 下有対策-1
更新日:2014年12月04日
●高速鉄道事故に関する政治責任、巨額収賄事、責任回避、証拠隠滅…。さまざまな四字熟語が浮かびます。
中国の有名な言葉に
「上有政策、下有対策」
があります。訳せば、
「上には政策あり、下には対策あり」
となりますが、中国は長い封建時代のなかで、『官』は自らの都合で『民』を縛る法律を作ってきました。
民は「抜け道を見出し、賢く生き延びる」べく、頭を働かせました。この考えを意識させる言葉として、この言葉はその後も人生訓のように生き延びてきました。しかし、官の世界においても同様で、役人は「上級官僚」が定める規則から抜け道を見出し、賢く生き延びるために、
「工夫するのは当然」
という社会になってしまいました。
それが現在では「決定事項についても抜け道を考える」という社会になってしまったとも言われています。以前、「一人っ子政策」への対策として、外国籍であれば一人っ子政策の対象にならないことから、香港やアメリカで海外出産するケースが増えていることをご紹介しました。腐敗高級官僚が賄賂や蓄財とともに愛人を海外に逃避させる例も公になりつつあります。
また、慢性渋滞の上海では、高額化する上海ナンバープレートよりも安価で入手できる地方ナンバープレートにして、年間数万元を節約する人が増えているそうです。地方ナンバープレート代行産業がチェーン展開している状況の中、ナンバープレートの盗難事件も多く、盗難に遭えば再取得費用が発生するため、車から離れるときにナンバープレートを取り外す人もいるそうです
次号ではよく知られていると思いますが、民の驚くべき対策についてご紹介したいと思います。