以降、西★印社は呉昌碩と四人の創始者の下、印学のメッカとして発展を遂げてきました。毎年、春秋に雅宴を催し、印学に関する研究討論や印譜の編集、収蔵品の展観などを実施しています。また、10年に一度は大きな企画を含むイベントを開催し、国内外から多くの印人、研究者が集るようになっています。印社創立20周年(1923年)には「金石書画展覧会」、30周年(1933年)には「金石家国際書画展覧会」と記念アルバムを発行しました。しかし、創立40周年(1947年)は記念行事を行ったものの、1946年に中華人民共和国が成立すると西★印社本社は杭州市の管轄にされてしまい、独自の活動が出来なくなってしまいました。しかし再興計画が進み、創立60周年(1963年)に記念行事を実施しましたが、1966年に文革が始まると多くの文化財が標的となり破壊され、その活動は完全に中断してしまいました。1973年頃から施設の修理が始まり、1976年に文革終了後、篆刻書道芸術関係の出版社として再興したのです。1988年、日本で初めての西★印社展が開催されたのは記憶に新しいと思います。
弧山頂上は広場になっていて、1924年に建てられた華厳経塔、その下にある日下部鳴鶴と呉昌碩の揮毫による碑、石室「三老諱字忌日記」碑、呉昌碩の篆書「歳青巌」、そして当時のまま保存されている観楽楼は「呉昌碩記念室(非公開)」、歴史的にもいろいろと見るべきものがあります。みなさんも是非、お訪ねいただきたくお薦めいたします。
作字「★」:さんずい編+「令」
作字「☆」:草冠+「全」