新型冠状病毒感染的肺炎(新型コロナウイルス)-2
更新日:2021年02月15日
2003年に大流行し数百人の死者を出した非典(SARS)と違い、潜伏期間でも感染するそうで、亡くなった大半は60歳以上の高齢者で、かつ糖尿病や高血圧などの基礎疾患を持つ人たちでした。新型コロナウイルスの感染源は武漢華南海鮮市場と見られていますが、ここでは竹鼠(タケネズミ)、獾(アナグマ)、蝙蝠(コウモリ)、灵猫(ジャコウネコ)、活樹熊(コアラ)、雨傘蛇(アマガサヘビ)など珍しい野生動物が違法販売され、動物からヒトに急速に感染したとみられ、1月1日に閉鎖されています。
しかし中国では生鮮市場に限らず、動物などを扱う不潔で危険な仕事に従事するのは主に出稼ぎの貧困層である単純労働者です。彼らは感染したとしても経済的な理由や中国の医療制度では適切な医療を受けにくく、それがさらに急速に拡散してしまったと言われています。
武漢以外の地域においてもマスクなど公衆衛生の関連用品が手に入りにくくなりましたが、武漢市の周先旺市長は増え続ける新型コロナウイルス感染者が治療を求めて病院に行列を作っている一方で、個人からの寄付が増えたものの、最低限の医療処置を行えず、急遽、建設が始まった火神山病院に続く二番目の新型コロナウイルス患者専用の仮設病院として1,500床の収容能力がある「雷神山病院」が24時間態勢の突貫工事で建設されましたが、夜戦病院の感が否めず、満足な治療が受けられず死者数が日増しに増え続けました。
両院ともSARSが流行した2003年に僅か7日間で建設された北京の小湯山病院をモデルに建設されましたが、当時は2カ月間で国内SARS患者の七分の一を受け入れて流行を食い止めたといわれています。その後、役割を終えて廃虚化したため、2010年に撤去されました。
さて昨年の春節(旧正月)は1月25日でしたが、今年は2月12日です。春節の大型連休には例年通りこの世界最大規模の民族大移動が繰り広げられます。春節に故郷に帰る人、海外旅行する人、移動距離、時間は長く、しかも交通機関は大混雑しますから、既に感染して移動してしまった人も多かったと思われます。
世界保健機関(WHO)が、最高レベルの警告「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に該当すると宣言しましたが、この時期に70万人を超える中国人旅行者が日本に訪れ、安倍内閣のコロナ対策について非難が集中しました。今後、インフルエンザや第四派が来ればどのような状況になっているか非常に困惑していますが、くれぐれも手洗いとうがいとアルコール消毒、外出されるときはマスクをお忘れにならないようにしてくださいませ。