人生大病只是一傲字-1
更新日:2024年08月01日
「人生の大病はただこれ一の傲の字なり」、出典は王陽明『伝習録』巻下「黄以方所録」で、
人生大病只是一傲字。
為子而傲必不孝、為臣而傲必不忠、
為父而傲必不慈、為友而傲必不信
人生の大病は只だ是れ一の傲の字なり。
子と為って傲なれば必ず不孝、臣と為って傲なれば必ず不忠、
父と為って傲なれば必ず不慈、友と為って傲なれば必ず不信
とあります。
類義語に「虎の威を借る狐(戦国策)」や「傲睨一世(耻堂存稿)」、「惟賢惟徳、能服于人(三国志)」があります。
要約すると、
人生で一番の大きい病は傲慢になることである。
子が親に対して傲であれば親不孝、部下が上司に
対して傲であれば忠誠心が無い、
父として子どもに傲であれば不慈、友達に対して
傲であれば信頼できない。
です。
王陽明
中国・明代の儒学者、思想家、高級官僚の
王陽明[成化8年9月30日(1472年10月31日)
〜 嘉靖7年11月29日(1529年1月9日)]、
諱は守仁(初名は雲、のち守仁と改名)。
字は伯安、号は陽明。文成公とおくりなされ
た。紹興府余姚県(現在の浙江省寧波市余姚
市)の出身。
次号では結実した陽明学の影響を大きく受けた大塩平八郎、西郷隆盛、植木枝盛などを例にさらにその教えを深堀してみたいと思います。