投胎（親ガチャ）-2

●タン（身へんに尚）平族

　しかしながら、中国では日本以上に「投錯了胎」から脱出する方法があります。一つは、有名大学、大手企業に入り、都市戸籍を取得することです。もう一つは中国から海外に飛び出ることです。増えているようです。

　中国で最近若者の間で流行している“タン（身へんに尚）平（タンピン：寝そべる）”という言葉があります。「親ガチャに外れた」と不満をいう若者、つまり投胎に諦めた若者のなかには「海外に出ることで「階層ロンダリング」を図り、自分の元の階層を無くすことです。海外で「階層ロンダリング」をするのに最も手っ取り早い方法が結婚です。日本に留学したら、日本人と結婚するか、自分よりも「親ガチャ」の良い、元の階層が上の在日中国人と結婚することだと言われています。中国にいれば、都市戸籍の両親は田舎者を気に入らないでしょう。また、お互いの階層を意識せざるを得ないし、親戚も口うるさいそうです。しかし、一旦、海外に出た同朋には、ある程度寛容になるようです。在日中国人の話を聞いくと、経済的な余裕のない日本人よりも、裕福な在日中国人と結婚したいと考える人がタン平主義」や「タン平族」なる層が増えて中国当局を不安にさせているそうです。タン平とは、寝そべるという意味で、最近の中国の流行語です。彼らは寝そべっているだけで、何も求めません。競争に疲れ、"不買房、不買車、不談恋愛、不結婚、不生娃、低水平消費"（家を買わない、車を買わない、恋愛しない、結婚しない、子供を作らない、消費は低水準）を維持し、資本家の金儲けの道具や搾取される奴隷になることも拒絶するのが「寝そべり」族です。
　そのムーブメントが中国当局を不安にさせており、中国メディアが火消しに走っているそうです。