漢字表記(中国篇vol.2)
●ローソンは、音で「★(羅)森」と表記します。
では映画やタレントの名前などの場合はどうなるのでしょうか。日本人の場合は同じ漢字文化圏ですのでそのままの表記が多いようです。
映画のタイトルの場合は表意表記が多いようで、ロッキーは「洛奇」、ゴッドファーザーは「教父」、エイリアンは「異形」となります。
話は脱線しますが、宮崎駿監督の「魔女の宅急便」が香港で上演されたとき、地元の雑誌で紹介記事が載ったのですが、タイトルの「の」字を取り、「魔女宅急便」と表記したため誤解をうんだことがあります。中国には「宅急便」という単語がありません。「魔女宅」は妖術や魔術を使う伝統的に持つ家庭の意味で、「急便」は急ぎの荷物を手渡すといった訳の分からない映画と捉えられたそうです。決して「魔女の家で急に便をしたくなった」という意味ではありません。
人名は結構やっかいでして、マリリン・モンローは「瑪麗蓮夢露」、スピルバーグ監督は「斯皮尓伯格」、ジョン・ローンは「尊龍」です。ところがグループ名は大変です。そのなかでも私がセンスあるなと思ったものに、サザンオールスターズの「南天郡星」、ビートルズの「披頭四」(髪を振り乱した四人といったところでしょうか)があります。
今後、日本のアイドルグループがどう表記されるのか楽しみです。 国民性・文化の違いが大変な誤解を生むことはよくあることです。共通の漢字を使う中国・日本の間でもそういったことはよくあります。
次号では漢字の表記による傑作の誤解? についてお話したいと思います。 |