敬天齋主人の知識と遊びの部屋
書法漢学研究

 

書法漢学研究中国・日本を代表する学者・研究者の書論や著作は、残念なことに 書道界ではあまり知られていません。小社は本来書と一体であった学(学問)にスポットを当て、文字を素材とする藝術=書のあり方を現代という時代の中で再評価し、未来に伝えていくことを目的に、年2冊のペースで「書法漢學研究」を出版することとしました。 

理事会制度を発足し、編集委員として各先生方にご参画いただき、さらに編集顧問として東京大学名誉教授松丸道雄先生を迎え、情熱溢れる編集姿勢で本誌の制作に取り組み、多くの読書人に訴えていく所存です。「買ったことも自慢」を目指し、中国文学研究者はもちろん、書道家、篆刻家、金石家から、漢詩漢文愛好家、中国伝統文化の好きな人まで興味の尽きない内容となっています。

<有限会社アートライフ社 代表取締役 近藤 茂>



第19・20合併号

<仕様体裁>
B5判並製 60頁 1色刷
定価:本体1,800円+税
×年2冊(7月、1月)
ISSNコード:ISSN1882-0700
  ※ISSNコードとは?


【最新号】第19/20合併号の内容(2017年1月刊行)

【巻頭カラー】「未剔本大盂鼎」(縮小38.9%)
【論説・資料紹介】
未剔本「大盂鼎」楊沂孫釋 張効彬跋 林 宏作(桃山学院大学名誉教授)
「大盂鼎」未剔本考 伊藤 滋(東京学芸大学非常勤講師)
大倉集古館蔵「晋沛国相張朗碑」考察 近藤 茂(アートライフ社 代表取締役)
沈遼と北宋書壇(一) 陳 志平著(中国・★南大学芸術系教授)★「既」の下に「旦」
菅野裕子訳(立命館高等学校教諭)
安田老山の芸術境―岐阜に残る作品群をめぐって― 村田隆志(大阪国際大学専任講師)
昭和三年の御大典と山本悌二郎 井後尚久(澄懐堂美術館 学芸課管理主任)
長尾雨山漢詩補遺集(二)―庄司乙吉との交流から始めて― 大野修作(書法史家・元京都女子大学教授)
本画仙紙伝統製法を物理的に測定、考察する 青柳貴史(株式会社宝硯堂・製硯師)
董其昌とその時代 富田 淳(東京国立博物館 企画課長)
三浦英蘭と松丸東魚―二人を結ぶ『文藝春秋』のビール広告― 森岡ゆかり(近畿大学非常勤講師)
漢詩紀行 第五次安藤豐邨詩書展西安訪中に際して 安藤豊邨(毎日書道会評議員)
書って何? 桐山正寿(毎日新聞社学芸部編集委員)
長堀特集 番外編(前編) 花田尊文(神戸松蔭女子学院大学専任講師)

(合併号につき、定価3,600円+税、114頁、巻頭カラー刷りです。)



書法漢學研究最新号は19号、20号の合併号といたしました。当然、2号分の合併号となりますので、通常号より内容も分量も充実させるべく、刊行10周年記念号として発行致した次第です。
また、研究会役員改選によって理事の交替補充として新たに安藤豊邨氏、吉澤鐵之氏に加わっていただき、合併号に相応しい内容とするべく執筆者も意欲に溢れた人に依頼しました。今以上に斯界に活気を吹き込み、読者のみなさまのご期待にお応え出来るよう、努力して参りたい所存です。


  

書法漢學研究19/20合併号の巻頭カラーは『未剔銹本「大盂鼎」楊柝孫跋 張效彬跋』です!

大盂鼎は清朝道光 (1821〜50)の初め、陵西省都縣禮村より出土した西周時代前期の極めて大きな青銅鼎で、現在は北京・歴史博物館に所蔵されています。戦時中は埋蔵して戦火を避けたため完全な状態で出土したそうです。高さ100.8cm、重量153.5kg、口径78.3cm、銘文は19行、291文字の、毛公鼎とともに周代前後期を代表する青銅器の双璧と言われています。

大盂鼎銘文には、他地域から出土した同年代銅器に見られる銘文とは違う書体が幾つか見られます。中国西周王朝の中心地にありながら、当時、一般的に使用されていた文字とは違う異体文字が使われたのかなど、これまで多くの論考があり、訂正され、様々な論争を繰り返してきた貴重な同時代資料です。

跋文を記した楊沂孫[嘉慶17年(1813年)〜光緒7年(1881年)]は、清の学者・能書家で江蘇省常熟出身。字は泳春、号は子輿、晩号は豪叟としました。学問は李兆洛に学び、『管子』『荘子』に精通しました。1843年、挙人に合格、官職は安徽省鳳陽の知府となりました。金文、篆書はケ石如の影響を受けましたが、後に石鼓文や漢碑、篆唐の李陽冰を吸収し、独自の書風を確立しました。

小生はこの貴重な資料をまず、東京大学名誉教授・松丸道夫先生に見ていただき、文献目録などを元にお調べいただきました。そして次に跋文などの解釈について桃山学院大学名誉教授・林 宏作先生に執筆を依頼、さらに拓本研究の第一人者である伊藤 滋先生に他の拓本との比較検討をお願いいたしました。詳細は今回の「書法漢學研究 19/20号」をご覧いただきたく思います。


▲松丸道夫先生

▲林宏作先生

▲伊藤滋先生

▲検討の様子

▲撮影の様子




この度、雑誌『書法漢學研究』を発刊する目的は、明治維新以後、とくに戦後のアメリカ文化が浸透する中で、漢字文化、書道文化の衰退と言われて久しい中、その再生を願ってのことであります。具体的には実生活、日常経験に裏打ちされた、日常の漢字を用いた思考を問い直すところに主眼を置いています。

書法、漢詩文の研究論文、資料紹介を主に、漢詩の投稿なども受け入れ、漢字、書道文化を活性化できればと思っています。漢詩文を自分で作り、それを書に表現できたら広い世界が開けますし、それを具現化できる場の提供を目指しております。

ご賛同頂けるようでしたら、是非ともご購読いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。



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