儒学の経典は書写により伝世してきた。その過程で誤写、脱字があり、様々な異文を生じた。この石刻経典の制作は歴史的に7回知られている。銭存訓(『中国古代書籍史』宇都木章氏他訳)は、「このように石経の事業が、何世紀にもわたって熱狂的に継承されたことは、中国において儒教思想が永く重要な地位を占めていたことを証明している」と指摘する。
図版に開成石経を提示した。陝西省西安市の碑林に原石が保存展示されている。因みに、歴史的石経を以下にまとめる。
1、熹平石経 後漢 熹平4年(175)―光和6年(183)
2、正始石経 魏 正始元年(240)―正始9年(248)
3、開成石経 唐 大和7年(833)―開成2年(837)
4、広政石経 後蜀 広政14年(951)―皇祐元年(1049)
5、嘉祐石経 北宋 慶暦元年(1041)―嘉祐6年(1061)
6、紹興石経 南宋 紹興13年(1143)
7、乾隆石経 清 乾隆56年(1791)―乾隆60年(1795)
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