【姉妹飯節】VOL.1
●ミャオ族の女性(上海にて筆者撮影)。
中国国民約13億人のなかで、12億人近くが漢民族であることは皆さんもご存じだと思います。残る1億人少々のなかにそれぞれの言語や文化が持つ少数民族が、中国には55もあります。その55の少数民族のうちなんと26もの部族は雲南省に暮らしています。 雲南省といえば南北に金沙江(長江)、瀾滄江(メコン川)、怒江(サルウィン川)が流れる、世界でも屈指の大渓谷地帯として有名ですが、1997年麗江古城がユネスコ世界文化遺産に登録されるなど観光地としても注目されるようになりました。
2000年の人口統計によると、最も多い少数民族は161万人、少ない民族は2965人と大きな人口差があります。そんな少数民族の衣裳や文化、また秘境の地や自然が最近客寄せのためのアピールとして、国内はもちろん日本やヨーロッパの旅行会社によって「少数民族ツアー」などが企画されるようになりました。旅行社のパンフレットを見ましても、タイやミャンマーなどとともに中国少数民族ツアーはかなりの人気だそうです。
さて少数民族のなかで最も人口の多いのが、中国南西部にある貴州省台江・施洞の地域に多く住むと言われている苗(ミャオ)族です。この地は「天に三日の晴れ間なし、地に三里の平野なし、民に三分の金なし」という言葉があるくらいの僻地なのです。中国王朝から弾圧され続けた少数民族が隠れ住むには仕方のない条件だったのでしょう。
しかし最近では中国国内の旅行ブームや、海外での紹介番組などのおかげで大きな反響をよび、この地も多くの観光客が訪れるようになりました。そして客寄せ(?)を狙った新しい祝日祭が企画されるようになっています。
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