敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【大★蟹(上海蟹)】VOL.2

 
●上海蟹、思わずヨダレが、、、。

 上海蟹を銘打ったまっかなニセモノ、また別の湖で飼育した蟹を陽澄湖に数週間だけ浸して陽澄湖産と称するニセモノなどがあるようです。このような蟹は留学生を文字って「流学蟹」と呼ばれているそうです。
 上海蟹を食べ慣れている方は身の詰まり方や味で即座に見破るらしいのですが、外国人観光客で「一度本場の上海蟹を食べてみたい」と注文したものの、養殖物で騙され「そんなに美味しくなかった」などという話はよく耳にいたします。みなさんも是非要注意してください。
 日本が上海蟹を輸入するようになったのは1975年頃ですが、上海蟹は痛みが早いため空輸で生きたまま輸入することが絶対条件だったので、別名「飛行機蟹」とも呼ばれていたそうです。当時上海蟹と言えば中国の貴重な外資収入源のひとつでした。
 ところが最近日本の中国料理関係者の間では、2008年北京オリンピックに向け急激な経済成長を遂げる中国に対し、上海蟹など高級食材の中国国内需要が増え続け、海外出荷に回す分がなくなるのではないかという危惧を抱いているようです。
 さらに追い打ちをかけたのが、先に我が国で外来種被害防止法に基づく上海蟹の「特定外来生物」二次指定として輸入規制されることになったことです。ブラックバスなど一次指定の37種類と上海蟹など42種類と合わせて計79種類は、今後許可なしに輸入できなくなることが閣議決定されたのです。
 これからが上海蟹の美味しくなるシーズンなのですが、幸いみなさんがこのコラムをお読みいただいている頃、僕は本場上海に出張中ですので、本物の上海蟹を食べていると思います。