敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【中国武術】VOL.2


●やはり、永遠のヒーロー・李小龍-2。

 最後に南拳は文字通り中国の南方地方で生まれた武術ですが、現在の中国では競技人口の非常に多い武術です。日本での普及率が少ないためあまり知られていませんが、その昔福建南拳が琉球(現在の沖縄)に「唐手」として伝わり、その後我が国独自の「空手」に発展したという説もあります。
 現在の中国武術は昨今の日本における格闘技ブームとは少し違って、その目的は
 1.看(見て美しい演武を行う)、
 2.健身(体を鍛えて健康になる)、
 3.実用(相手を殺傷できる力をつけること)
の三つであるとされています。
 現在中国では中国武術をオリンピック種目に加えるべく運動が始まっています。内容はこれまでの規定種目から大きく変わって、自由演技(自選種目)になり、体操競技のような難度動作が導入されるようです。
 中国の国内大会ではすでに導入されていますが、難度の動作は主に跳躍に回転を加えたものが多く、アクロバティックな動きのため失敗も多く、そのため練習内容も今までとは大きく変わってきているようです。
 選手はそれぞれの拳種(長拳・南拳・太極拳)の演武のなかで、主要技術動作(基本)に加え難度の種類として平衡動作・腿法・跳躍動作・跌撲滾翻の演武によって追加採点されていきます。
 まるで新体操のような、変な競技が生れてしまうのか、不思議な気分になっている筆者です。