敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【乾杯バトル2】

 「乾杯」は文字通り杯を飲み干すことです。飲み終わったグラスは頭上で逆さまにし、そのあとグラスの中を相手に見せて、ちゃんと飲み干したことをお互いに確認し合います。ですからお酒の飲めない人は、けっして中国側の、とくにお酒の強い人と目を合わせてはいけません。
  目が合ったりしますと、すかさずなんだかんだ理由をつけて乾杯を強要されるからです。中国のお酒の強い人といいますと、尋常ではない強さなのです。そのうえ、飲ませることが上手ときています。たいていの日本人は乾杯で潰されてしまいます。
  そしてそういった席で中国人のもっとも嫌うのが、酔っぱらいです。中国人は決して日本人のように酔っぱらって前後不覚になってしまうことはありません。王朝が変わる度に立場や地位が変わった中国の歴史においては、対峙する人が信用できるかどうかを見極めることはもっとも大切なことなのです。
  そういったお国柄もあってか、はたまた私の偏見か、中国の方は宴会の席で場を盛り上げることが上手く、非常に有意義な時間を過ごすことができたような気にさせてもらえます。
  ただし、そんな席においても、先方は「お酒を飲んでもきちんと自己管理できる人間か」、「本心はどうか」などじっくり当方を見極めようとしております。
  宴会の演出ひとつとっても、日中の意識の違いは明らかです。来月は多くの会社が年度末を迎えます。また就職・入学シーズンを迎え、どうしても呑む機会が増えてくる時期です。
  みなさん、くれぐれもご注意を。