敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【チャイナタウン(中華街) 】VOL.2


●連日多くの人で賑わう神戸・南京町

 チャイナタウンには多数の寺廟、商売繁昌を祈る関帝廟など民間信仰の宗教施設、同郷会館や中華学校、墓地、さらには中国料理店や中国物産店門などが集まります。またそれらの建設や修復に力を注ぐのも、中国人としてのアィデンティティを忘れない意識や、中国の文化や社会が異国のそれらに融合、浸透することを願ってのものだと思います。また彼らは同郷を中心とする結束力が強く、相互扶助的な習慣もあるため新参者でも入ってきやすい土壌があります。
 さて、海外のチャイナタウンを地区別に見ると、「アジア」にはシンガポール、バンコク、カンボジア、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、ラオスなどが、「オセアニア」にはオーストラリア連邦、グアム、ニューカレドニア、ニュージーランドなどが、他にもヨーロッパ、ラテンアメリカ、北米、中東地域、アフリカとチャイナタウンは世界各地に膨大かつ強力なるネットワークを持っています。
 九大チャイナタウンとしては日本の他にニューヨーク、サンフランシスコ、ホノルル、バンクーバー、ロンドン、シドニー、バンコク、シンガポールが有名で、ガイドブックにも詳しく紹介されています。
 今から100年程前の日本では、外国人は居留地内の行動のみに限る「内地雑居」という制度を採っていましたが、日本に移住した当時の華僑の貿易、商売、建築、塗装、洋裁、印刷、料理など、新しい技術を伝えてもらった事実は、日本の近代化が受けた恩恵として忘れてはなりません。