敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【月光族】VOL.1

 
●一晩の売上130万円とも言われる上海・新天地に出来たライブハウス「ARK」

 中国にある人材紹介会社が発表した調査結果によると、北京市、上海市、広東省、広州市など都会部に住む女性約5,000人を対象としてアンケートで、中国では仕事をする約70%もの女性が貯蓄をしていないことが明らかになったそうです。
 「毎月花銭花光光」、中国語で「光」は使い尽くすという意味があることから、最近「その月の収入を全て使い尽くす」人たちのことを「月光族」と言い、一般的な造語として浸透するようになりました。
 彼(彼女)たちは、20歳後半の独身者が大半で、ナイトライフを中心に消費を全く惜しまないことは勿論のこと、驚くことに給与を貰うようになっても親からお小遣いを貰うような人たちのことを指しています。
 北京と上海に住む「若年有産階級」は、人口の約3割を占めているようで、外資、合資、合作企業、つまり三資企業に勤めている人が多いようで、日系企業の上顧客と言うべき高い消費力を持ち、さらに流行に敏感で消費市場の牽引役となっています。さらに彼らはハイテク機器を所有することで親の世代に比べてはるかに豊富な情報をもち、より西洋的な考え方に馴染み、自分のライフスタイルを重視しています。
 元来、中国人は貯蓄より投資熱の高い民族であると言われていますが、改革解放と一人っ子政策によって消費癖のついた若者は確実に増えています。アンケート対象となった女性の平均月収は2,000から5,000元に集中しているそうですが、大学卒の初任給が2,300元(約3万5千円)程度のなかで、20,000元(約30万円)もの高収入の女性がいるようです。
 なかでもとくに収入の多い女性は貯蓄する意識が希薄になる傾向が強いようです。全体の56パーセントの人が毎月の給料を貯蓄せず、投資などに使っているそうです。さらに14%もの女性が「月給を全て使う」らしいのです。
 次号では月光族の使い道と金銭感覚についてお話しします。