【高考(高考全国統一試験】VOL.2
●四書集「大学」之巻
小皇帝、小女帝の高学歴志向は大変なもので、現代中国における高考の社会注目度、受験生の精神的圧力、両親の意気込みは日本のセンター試験の比ではないと言われています。
受験生を抱えた両親は、高考期間中、子供の送迎は常識で、そのため高考会場は親たちで大混雑するため、会場周辺の道路は交通整理されるほどです。テレビのニュースも、受験前の願掛けにお参りする親や、試験後、会場での受験生インタビューなどを報道しています。
中国では志望校や専攻を決めるのは自由で、申し込みについても制限はありませんが、高考の結果のみで合否が決定されますから、受験生は志望校を決めるのには相当慎重にならざるを得ません。志望校の合格最低点の統計データを分析し、自分の学力で合格可能かを検討し、ようやく受験する大学が決まるわけです。
日本の大学は受験日が重ならなければ何校でも何学部でも受験出来ますが、中国の場合は、政府指定の重点大学は倍率も高いので、自分のレベルに合った学校の選択が非常に重要になってきます。
受験には不正がどうしても出てきてしまうものですが、中国も例外ではありません。それはカンニングで、毎年数十名が捕まっています。受験生が問題を携帯電話のカメラで撮影・送信し、それを見た外部の人間が盗聴器で回答を伝える、というハイテク手法を駆使した「お受験ビジネス」の激化について報道されていますが、親心に付け込んで何でも金儲けにしてしまう昨今の風潮にうんざりしている筆者です。
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