【黄金週がなくなる】VOL.1
●まさに帰省ラッシュです
一昨年末、中国政府は改正法定休暇について決定し、国営中国中央テレビ(CCTV)のニュース番組で発表しました。それによると、「これまで年3回あった長期連休について、五月の黄金週(ゴールデンウィーク)を除いて年2回にする」という新法定休暇で、実施については、作年1月1日からとなりました。
黄金週は1999年に年3回と決定してから九年が経過しましたが、これまで中国の法定休暇は、元旦一日の他、黄金週として春節(旧正月)、労働節(メーデー:5月1日)、国慶節(建国記念日:10月1日)からはじまる各三日の休暇がありました。
春節、労働節、国慶節の前後には、それぞれ振替休日や土日をあわせて一週間から10日余りの長期休暇を取る人が多く、まさに黄金週という長期連休になっていました。
今回の中国政府による法定休暇改正は、正式には「全国年節及紀念日放假弁法(全国の祝祭日および記念日の休暇規則)」といい、メーデーからの三日間の法定休暇を、5月1日の1日のみに短縮されます。それに替えて中国の伝統的祭日である「清明節(旧暦4月6日ごろ)、「端午節(旧暦5月5日)」、「中秋節(旧暦8月15日)」に一日ずつ法定休暇を設けるようです。これによって法定休暇は年間合計11日になり、現行より1日増えることになりました。また法定休暇が土日に重なった場合は平日に振替休日を設け、さらに一日のみの法定休暇には土日を振り替えて、それぞれ3連休になるよう検討するそうです。春節と国慶節の法定休暇はこれまで同様で、春節は旧暦大晦日からに、メーデーは3日から1日に変更されます。
5月の黄金週の廃止は、この期間に集中する観光客を分散させる方策として中国政府が検討していたもので、 一昨年11月にはインターネットなどを通じて調整案を公開し、広く国民の意見を募集した結果の政策だそうです。連休分散政策は、観光サービス業などに大きなダメージを与えると懸念されましたが、中国政府は「長期旅行には有給休暇をプラスしてください」と呼びかけ、民間レベルでの対応を求めています。
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