敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【海亀派(留学帰国組)】VOL.2

 以前、留学帰国組は「海帰派」と言われていましたが、産卵のために再び浜辺に戻ってくる「海亀」と発音が同じことから「海亀派」とも呼ばれていて、これまでは政府や企業から大歓迎されてきました。実際、彼らのサクセスストーリーは、改めて若者中国人やその両親の留学熱を加熱させ、さらに留学生は増えることとなりました。
 国内の教育研究機関の予想によると、中国の家庭が海外に留学した我が子へ送金する年間費用が100億元(約1550億円)以上と算出しています。
 しかし、最近では海亀派そのものの質が徐々に落ちており、国内大卒者と別格の高所得をイメージさせるはずの海亀派にも「負け組」が含まれるようになりました。中国政府の頭脳流出を食い止める狙いとは間逆の、帰国しても定職に就かない、就職しても即戦力にならない「海滞派」という人材も国内に流入させる悪循環にもなりつつあるようです。
 さらに、国内の大学を卒業した若者も人脈がなければ就職先が見つからず、さらに、国内の大学を卒業した若者も人脈がなければ就職先が見つからず、「待業」と言われるケースが増えているようです。
 実際には、1994年から国家関連部門では待業保険を失業保険に公式に改めましたので、待業と失業の区別ははっきりしなくなりました。将来ある若者のためにも労働関連諸制度の早急な改革が求められています。