敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【2010年「庚寅」】VOL.1


●ご存知、虎の聖地・阪神甲子園球場(改装前)

 干支とは、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)の組み合わせです。二〇〇九年の場合、十干は「己」、十二支は「丑」に当たり、それぞれ訓読み・音読みで表現すると、「己丑(つちのとうし・きちゅう)」になります。十干は甲(きのえ・こう)、 乙(きのと・おつ)、 丙(ひのえ・へい)、 丁(ひのと・てい)、 戊(つちのえ・ぼ)、 己(つちのと・き)、 庚(かのえ・こう)、辛(かのと・しん)、 壬(みずのえ・じん)、 癸(みずのと・き)の一〇種類、十二支は子(ね・し)、丑(うし・ちゅう)、 寅(とら・いん)、 卯(う・ぼう)、辰(たつ・しん)、 巳(み・し)、 午(うま・ご)、 未(ひつじ・び)、申(さる・しん)、 酉(とり・ゆう)、 戌(いぬ・じゅつ)、亥(い・がい)の一二種類からなっています。
 動物の名前をつけたのは、識字率の低かった時代に数を教えるためには、難解な文字や言葉では普及出来ないという理由から、身近な動物の名を当てたとされています。
 十干と十二支の組み合わせは60種類、つまり干支が一巡するには60年かかることから、60歳が「還暦」と呼ばれるようになりました。余談ですが、還暦を迎えた人に赤色の衣服(頭巾、ちゃんちゃんこなど)を着せる風習は、かつては魔除けの意味を指しましたが、産着が赤色だったため、再び生まれた年に戻るという意味でこの習慣が残りました。
 また、歴史上の大事件として、「乙巳の変」「壬申の乱」「戊辰戦争」「辛亥革命」など、固有名詞に干支が使われますが、阪神甲子園球場の名称も、竣工した1924年(大正13年)が「甲子」に当たることから甲子園と命名されました。