【中国酒】VOL.1
前号では中国茶についてお話いたしました。今号ではお待ちかねの方もいらっしゃると思いますが、今度は中国のお酒についてお話いたします。
中国のお酒と言えば米を醸造した「老酒」と、小麦などを原料とする蒸留酒「白酒」に大別されます。
老酒の代表といえば「紹興酒」です。紹興酒は浙江省紹興県のもち米から作られていることから命名されています。アルコール度数は14〜17度くらいで、ほのかな甘い香りがあり日本人の口にもよく合うお酒です。
白酒は貴州省の「芽台酒」が有名です。小麦とコーリャン(穀物の一種)から作られるお酒ですが、強いものだとアルコール度数が70度もあります。しかし極端な品薄で、偽物がたくさん出回っておりますので「中国旅行のお土産に」とお考えの方はくれぐれもご注意ください。
●ご存知「蛇酒」、かなりエグいです。
替わりと言うわけではありませんが、芽台酒と同じ種類の白酒で、山西省の「粉酒」も有名です。こちらのアルコール度数は65度。芽台酒は中国では最高級のお酒とされていますが、香りも強烈で喉もとを過ぎても痛みが残るほど強いお酒です。ゲップに火がつくほどですので、調子に乗って呑みすぎると大変なことになります。
中国の人が乾杯合戦をしようとするときは、必ずこの芽台酒を注文し、「杯を乾す」ことになるわけです。その結果については以前お話した通りになります。
さて、中国では「地につくもので食さないのは机だけ、飛ぶもので食さないのは飛行機だけ。」という諺がありますが、このことはお酒にも当てはまります。
次号では中国の珍しいお酒、ゲッ、マジで〜っていうようなお酒をご紹介したいと思います。