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【銀聯★(銀聯カード)】VOL.1
●中国のクレジットカード(左)と銀聯★
少し前になりますが、中国人民銀行(中央銀行)を中心に銀行間決済ネットワークを運営することを目的として「中國銀聯(ユニオンペイ)」という企業が設立されました。その中國銀聯が発行する中国版デビットカード「銀聯★(カード)」は、日本を訪れる中国人旅行者の必須アイテムとして話題になっています。
設立は2002年3月、総公司は上海にあり、中国の多くの銀行が加盟しています。「現金社会」から「カード社会」へと新たな"改革"が進んでいる現代中国では、信用★(クレジットカード)を利用することを「刷★」と言います。そして実際に中国国内の店舗で支払いをする際にカードを利用すると、VISA、AMEX、MASTER等の「外★」か、銀聯カードの「内★」か、質問されることがあります。
それは決済時、手数料の掛かるクレジットカードよりも、手数料が掛からず直接決済の銀聯カードの方が歓迎されるからです。それほどまでに銀聯カードが中国で普及している理由は、収入の格差が激しい点、また個人の信用度が低いという理由から、大多数の中国人はクレジットカードよりキャッシュカードを利用するケースが多くなるからです。
中国では、政府による約一人当たり5,000USドルに相当する人民元の現金海外持ち出しに制限があるため、海外旅行の際、高額商品などの買物に限界がありました。しかし、国外国内でも銀聯加盟店で銀聯カードを利用すると、口座残高の上限まで利用できる利便性があります。日本国内でも銀聯カードを取扱う加盟店は、15年には250店舗程度だったのですが、08年には12,300店舗と急増しています。
中国人観光客の多い百貨店や秋葉原の一部の電気店、さらに国際空港免税店、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、コジマなどの店内では、いたる所に「銀聯購物?可(銀聯カード使えます)」と貼り出され、利用客が多いそうです。多額の現金を持ち歩かなくても良いこと、また店によっては消費税免除、さらにポイント付与という特典もあるため、多くの中国人の必須アイテムになっているのも頷けます。
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