【小暑と大暑】VOL.1
●小暑といえば「田植え」、大暑といえば「向日葵」ですね。
この原稿を書いている時点では、梅雨入り宣言したのに空梅雨が続き、また今年も梅雨明け宣言後になってゲリラ豪雨に見舞われそうな予感がしています。今月7日「七夕の日」は二十四節気の一つ「小暑(しょうしょ)」でもありました。小暑とは、梅雨明けが近づき、蓮の花が咲き、蝉が鳴き始める本格的な夏の暑さがスタートする時期で、同時にゲリラ豪雨の季節をも指します。じめじめと蒸し暑い天候が続くと、非常にいらいらして仕事も勉強も集中できなくなりますよね。天文学的には、太陽が天球上の黄経105度を通過する瞬間を言います。
花屋さんの店先には紫陽花に代わって朝顔やほおずきなどが並び始め、早朝に打ち水をすると爽やかな涼風に心地よさを感じられる筆者のとても好きな時期です。しかしこの清々しさも一瞬のことで、太陽が昇り始めると「本格的な夏到来か」と思わせる連日の30度超えで、外出すると汗をかき、電車のクーラーで体を冷やし、また汗をかき、室内のクーラーでまた冷やす、非常に体温調整に苦労する時期です。
昨年は室内でも熱射病による死者が話題となりました。部屋の設定温度は28度くらいにし、水分補給を心掛けたいものです。また、蒸し暑いこの時期には、つい冷たいものを食べたり飲んだりしてしまい勝ちですが、中国医学の世界では冷たいものは脾臓や胃の「陽気」を損ない、体内に湿気が発生するので、五臓、とくに心臓の「陽の気」を補って精神を落ち着かせる「心静」が重要と言っています。つまり、熱や湿気を取ってくれる食物を摂ることが必要のようです。
小暑から大体15日目頃(今年は23日)に迎える「大暑」は、年間を通じて最も暑さが厳しい立秋までの15日間、つまり8月上旬頃までの時期になります。高温多湿の日本の夏がやってまいります。天文学的には、太陽の黄経が120度の時です。
次号では暑さ対策について、少し触れておきたいと思います。お楽しみに。
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