【★老族(スネかじり族)】VOL.1
●イラスト、見ているだけでゾ〜ッとします。
最近、中国で「★老族(スネかじり族)」が増えていて社会問題化しています。★老族とは、大人になっても親や祖父母に頼る傾向が強く、それが結婚してもずっと親に頼り続け、さらに徹底的に親から搾取するような人を指します。先進国の「尼特族(ニート)」を悪質にしたような若者たちのことを指します。前号でも書きましたが、★老族と言われる人のほとんどは、全般的に独立能力が弱いと見られている一人っ子世代で、一人っ子政策が実施された1979年の翌年以降に生まれた「八〇后」です。小さい頃から甘やかされ、「蝶よ花よ」と育てられ、競争意識や責任感、勤勉・節約意識など限りなく乏しい反面、挫折や苦労からは逃避する傾向が強いそうです。親孝行という伝統的な美徳は今や危機に瀕しています。
★老族が出現した経緯は、親たちの意識とも因果関係があります。子供は「すねをかじる」ことに罪悪感を持たず、また親たちも「すねをかじられる」ことに何の疑問も持っていません。中国の親たちは「自分の子供は最も優秀」と思う反面、子供が苦労すると見るや、すぐに助け舟を出します。そして「親離れ」出来ない若者と「子離れ」出来ない親が増え続けているわけです。★老族が増加し続けるのは必然とも言えるでしょう。
★老族を比喩する数え唄に次のような文句があります。
「一直無業、二老囓光、三餐飽食、四肢無力、五官端正、六親不認、七分任性、八方逍遥、九坐不動、十分無用」、 訳しますと、
「ずっと無職のまま、両親のすねをかじり、飽食三昧、手足を動かさず、五官はしても、肉親も肉親と思わず、わがまま放題、ふらふらし、じっと動かない役立たず」、強烈な風刺ですね。
【作字】
★…口編、右側上「止」・下「月」
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