【新姓「現代複姓」】VOL.1
●諸葛孔明
漢姓(かんせい)とは、漢民族の姓、およびそれを受け入れた近隣民族の姓を指します。漢姓に対して、名を漢名といいます。中国人・漢民族の姓名の多くは漢字一文字の姓(単姓)と、漢字2文字・もしくは1文字の名前で構成されています。
まれに諸葛孔明の「諸葛」、司馬遷の「司馬」、欧陽修の「欧陽」のように漢字二文字(複姓)の姓があります。特例としてラストエンペラー愛新覚羅溥儀の姓は、漢字4文字「愛新覚羅」ですが、こちらは満州族ですので少々違う感じがします。
余談ですが、中国の歴史上、一番長い姓は「爨邯汕寺武穆雲籍?」という漢字9文字で構成されており、伝えられるところによると、子子孫孫、姓を重ねて作られてきたようです
さて、人口が多い姓は民族により異なります。たとえば中国では「張」、「王」、「李」が、朝鮮では「金」、「李」、「朴」が、ベトナムでは「阮」、「黎」、「李」が多いようです。そしてどの国にも共通して多い姓は「李」で、世界で最も多い姓として、「李」はギネスブックに掲載されています。 中国の姓の由来は非常に複雑に絡み合っていますが、おおまかに出身地、居住地、帝王からの賜姓、祖先の官職、職業、動物、少数民族の漢化などが考えられています。それから中国は夫婦別姓ですので、結婚しても姓は変わりません。
次号では、そう遠くない将来、中国で出現しそうな姓について、お話ししたいと思います。
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