敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【新姓「現代複姓」】VOL.2


●ラストエンペラー・愛新覚羅溥儀

 そして、通常、子供は父親か母親のいずれかの姓を受け継ぎます。日本の場合は、「民法第七百五十条 」に定めるところの、「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。」により、日本人夫婦は同じ姓を名乗ります。当然ですが、中国人と国際結婚しても、日本の民法及び戸籍法は適応されませんから、この場合は夫婦別姓となります。
 ところが、最近出現しているのが、父親と母親の両方の姓を持つ新姓で、たとえば「曹」さんと「李」さんの子供が「曹李」という漢字2文字の新姓を作ってしまう「現代複姓」が挙げられます。日本だったら「総理」とからかわれそうです…。
 身近な(筆者にとって)例を挙げると、元阪神タイガースの郭李投手は復姓ではなく、「郭」が母方の姓、「李」が父方の姓です。まぁ、日本に帰化したサッカー選手でもない限り、新姓を作ってしまうなんて、日本人の概念では考えられませんよねぇ。
 おそらく今後、いろいろな複姓が増えると思われますが、人口の割に姓の数が少ない中国です。儒教の影響が中国より強く残るお隣・韓国でも、同県内で同姓同士の結婚は忌み嫌われたこともあり、中国よりさらに姓の数が少ないようです。
 そのうち中国でも漢字2文字の姓、そして漢字3文字、4文字の名前を持つ子供が出現したり、かつての日本で流行した暴走族の落書きかのような漢字表記の新姓が出現(冗)するのもそう遠くはないかもしれません。