【禁止喫煙】VOL.1
●北京空港内にある喫煙所
世界中で愛煙家の肩身が狭くなっている昨今、一中国もご多分に洩れず、昨年6月1日から北京首都国際空港内3つのターミナル内に設置された36カ所の喫煙所の、すべての扉に鎖をかけ封鎖していました。
空港に到着してからは、空港外に設置された喫煙所で吸うのを最後に、次は目的地に到着後、空港外に出るまでは喫煙出来ない状況となっていました。
しかし、北京市内では深刻な大気汚染が進み、濃霧による影響で一日に200便以上の航空便が遅延や欠航を余儀なくされる状況が続き、辛抱しきれない愛煙家から空港のホットラインやホームページ、ブログなどを通じて強烈な苦情が寄せられ、そんな声に押し切られる形で昨年12月1日から、36カ所中12カ所の喫煙所の利用を再開させる事態となりました。
中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙「環球時報(英語版)」によると、ルールを無視してトイレで喫煙したり、吸い殻のポイ捨てをする乗客が後を絶たず、火災報知器の作動やストレスから他の空港利用者の間でトラブルを引き起こすケースも頻繁に起こっていたようです。
空港側は北京市政府が北京五輪の開催された2008年に発布した規定で、空港内の出発ロビー区域への喫煙所設置が認められていることを口実に大義名分を通し面子を保ったと言われています。
次号では当時の状況や中国における嫌煙家と愛煙家の狭間で、公表されているデータのご紹介をします。
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