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敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【奥林比克】(オリンピック)Vol.1

 最近北京に行かれた方はその変貌ぶりにさぞかし驚かれたことと思います。と言うのもオリンピックの北京招致が正式決定したことでますます都市の近代化が進み、古い街並みがその姿を消しつつあるからです。
  「建国50周年」の大改装に加え、オリンピック招致による気運の高まりは、首都北京の街並みをも大きく変えました。王府井大街は歩行者天国となり、通りの両側にはお洒落なモニュメントや街灯が飾られ、所々にベンチが設置されるなど、大都会のショッピング街に生まれ変わりました。
  北京には以前からマクドナルドやケンタッキー、吉野家などがありましたが、最近ではドトールやスターバックスなどのコーヒーショップ、また新しいスタイルの茶館までもがオープンするなど、近代化に伴う生活水準の向上が喫茶文化にまで影響を及ぼすようになっています。
 街並みの変化に加えてもう一つ、北京の名物が姿を消しました。以前街中を颯爽と走っていた黄色い小型タクシー、中国語で黄虫(フォアンチョン・バッタ)、10キロまでならいくら乗っても10元と非常に安いことから、筆者もよく利用しました。
  地図に疎いことと、時々遠回りされることがあるので、常に目を光らせておかないといけないうえに、車内はボロボロ、ズボンが汚れるのでは? と心配させられるくらい汚いタクシーが多かったですね。


●バスの左側に見えるのが黄虫タクシー。もう7年前の写真です。

  ひどい黄虫になると地面が見える(床に穴が開いている)ものもあり、スピードを上げると奇妙なエンジン音を発し、緊張させられるようなものもありました。この手のミニバンタイプのタクシーは昨年から禁止され、普通乗用車に変わりました。
  今では1.2元と表記された赤色のシャレードが大半となっております。このような政府主導による強制的な変更には、司機(スーチー・運転手)の質的向上とイメージアップが狙いと思われます。
 次号では北京におけるオリンピック過熱振りについてお話します。