【お年玉】VOL1
●このポチ袋を見るたびにフトコロ具合が…。
今年の中国のお正月(旧暦のお正月)は2月1日でした。中国人の友達の多くは、たくさんのお土産を持って帰国しました。お正月と言いますと、我々大人にとって最も頭の痛い、あの「お年玉」が浮かびますね。「去年いくらあげた」とか「今年はもう○○年生だから、いくらあげないといけない」とか、他人の子どもの顔色までも窺うご時世のようです。
しかし子供のいない人にとっては出す一方の、とにかくお年玉は大人にとっては出費がかさむ、やっかいな風習です。
百貨店業界の中元・歳暮・クリスマス商戦、お菓子業界のバレンタイン商戦と、我が国では贈答品がお金では下品と見なされますが、お年玉だけは別というのも不思議なものですね。
そうそう、お年玉は子供にお金をあげる風習と思われ勝ちですが、日本でお金をあげるようになったのは意外にも最近のことで、元来年玉とはその年の年男が年神様に扮して、子どものいる家庭を一軒ずつ丸いお餅(餅玉)を持って回り、年神様の霊力(賜物)をさずける(小正月)ということだったようです。
また、室町時代に主従関係を示すために、年頭に文房四宝や羽子板などを贈る(大正月)といった風習が始まりであるとも言われ、これらが一緒になったという説もあるようです。
とは言っても、お正月は子供にとって大金を稼ぐ最大のチャンスであることは、自分が子どもの頃楽しみにしていたことを思い出してみても明らかです。
よく新聞紙上で子供のお年玉の相場が年々高騰化することについて警鐘を促したりしています。と思うと「こどものお年玉調査」と題して一人当たりのお年玉ゲット額が発表され、ますます相場の高騰に拍車をかけていますが、皆さんはご覧になったことがおありでしょうか?
子どもがあまりにも分不相応な大金を手にすることは、子どもの経済観念をマヒさせることにもつながり、非常に危険な兆候であると言わなければなりません。では、お隣中国のお年玉事情はどうなのか、次号でお話いたします。