敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【お年玉】VOL.2

 結論から申しますと、中国のお年玉事情はやはり日本と全く同じです。中国ではお年玉の歴史は古く、約2000年前の漢代畫像石図案の中にすでに「護符」として現れています。つまり、当時お年玉はお守りだったようです。
  日本にも護符は伝わっていますから、遣隋使や遣唐使が我が国にお年玉という風習を持ち帰ったとする説がどうやら有力のようです。一人っ子政策の中国では、少なくとも民国以降よりお年玉がお金をあげることに取って代わられたようです。
  一昔前までは一人2〜30元程度で良かったお年玉が、改革開放とともに年々高騰化してきているようです。人民日報の記事だったと思いますが、ある地方有力者の子どものお年玉が、なんと20万元(日本円で300万円)を超えたと発表されていました。
  このような大金がお年玉として子どもに手渡されることとなってきますと、これはもうお年玉ではなく「ワイロ」と言われても仕方のない事態です。子どもへのお年玉の裏には、大人の大いなる思惑が隠されているわけです。
 我が国でも2000年まで3年連続で子供一人当たりのお年玉ゲット額が下降していましたが、昨年から一人当たりのお年玉平均額がアップし、一人平均2万6〜7千円になったようです。
  で、肝心の使い道はと訊ねますと、一位がおもちゃ(ゲームソフト含む)、二位がマンガ、三位が衣服などと、どこを探しても学習のための使い道はありません。これを見て、自分が子どもだった頃のことを棚にあげて、自分の子どもにはあれこれ説教しているのは私だけなのでしょうか。