敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【お中元】VOL.1


●小社近くの百貨店M,間もなくお中元商戦開始

 間もなく我が国の社会制度のような風習「お中元」のシーズンがやって来ます。この不思議なネーミング「中元」の起源は、古代中国の道教にある星祭「三元節」からだと言われています。
  三元とは、1月15日の「上元」、7月15日の「中元」、10月15日の「下元」のことです。これらの日は竜王の孫にあたる三人の兄弟の逸話からきたもので、古くから三兄弟を神様としてまつる風習として伝えられてきました。
  1月15日生まれの長男は上元一品の「天官」、7月15日生まれの次男は中元二品の「地官」、10月15日生まれの三男は下元三品の「水官」に任命され、災いから天地を守ったとされています。 人間の罪を許す神「地官」の誕生日が7月15日 であったことから、前もって清める日(前斎)はとても重要で、食物をお供えして贖罪(しょくざい)の日としたのです。
  いわゆる仙人の世界の道教は、儒教、仏教とともに古代中国の三大宗教のひとつとして人々に大きな影響を与え続けてきました。また道教は不老長生を願う古代中国の土着宗教で、6世紀にはほぼ成立していたようですが、その始まりは後漢の頃からとされています。
  唐の時代は儒・仏・道の三教ともに盛んでしたが、その中でも道教は朝廷の庇護をうけ盛んとなりました。 その後、道教とともに三元節は日本に伝わりました。
  三元のうち「中元」は日本のお盆の時期、つまり先祖供養などの風習とも合わさって、両親や年長者が正月から中元まで無事に過ごせたことを祝い、素麺(そうめん)などの食べ物を贈る習慣になったようです。
  これが目上の人やお世話になった人などに贈り物をする、現在の「御中元」として発展してきたとされています。ちなみに1月15日の「上元」は、中国では新年最初の満月を祝う星祭として残り、提灯を燈して盛大にお祝いします。日本にも「小正月」の風習として伝えられています。
  次号ではお中元のエチケットについて基本を押さえておきたいと思います。