【高尓夫球(ゴルフ)】VOL.1
● 「遊戯図」(左)とヘタクソなおっちゃん(上海ゴルフ場にて)
現在最も流行しているスポーツの一つ、ゴルフ。中国でもゴルフ場建設に沸いております。史書をひもとくと19世紀末にはゴルフが既に上海で流行していたことが分かっています。20世紀初頭には上海在住の外国人の数は一万人を超したと言われていますが、それに伴いゴルフ場・ゴルフ人口も増加したようです。
老上海のセント・ジョン学校校長・ポット氏は上海通で、大のゴルフ好きでした。彼は《上海簡史》のなかで、1894年1月に上海在住の外国人達が『上海ゴルフクラブ』を創立したと記載しています。当時上海人は、ゴルフとは何なのか全く分からず、上海ゴルフクラブの外国人たちが「ひしゃく」の様な棒でボールを打っているのを見て、『上海杓球総会』と名づけました。
20世紀初頭に日本人がゴルフクラブを「ゴルフ倶楽部」と記したことに影響を受け、同クラブは『上海杓球倶楽部』と名を変えました。
1990年台になってからは、経済開放政策に伴って世界中の商社が次々に中国に進出し、同時に充実した休日を過ごすためにゴルフ場設置が始まりました。広州にはアーノルド・パーマー設計による「中山温泉ゴルフ場」が、また上海にはブッシュ大統領の兄らによる出資で「上海高尓夫球郷村倶楽部」も出来、一見ゴルフ大流行のように見えますが、実際はプレー代だけで中国のサラリーマンが稼ぐ平均月給近くの費用がかかるため、まだまだ庶民にとっては高嶺の花のようです。
参考までに現在中国のプロゴルファーは男女合わせて九〇名ほどおり、中国国内にオープンしているゴルフ場も150〜60と増えてきています。
さてゴルフ用語も漢字表記されますのでいくつかご紹介いたします。ホールインワンを「一★(木編+早)進洞」と表記することから、ホールのことは「洞」と言うのが一般的のようです。ですからインコースは「後九洞」、アウトコースは「前九洞」ですね。カップのことは「あな(シエ)」、ですからたとえばミドルホール加四(パー4)でのバーディーは「三撃入穴」、イーグルは「両撃入穴」(一般的には「老鷹」)。ただし、パーは「標準打数」、標準ってなかなかパーなんて取れないですよねえ。
では「超一撃」なんて聞くと、スーパーショットかと思われるかもしれませんが、正解は一打超えるわけですからボギーです。
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