【報到(新学期の挨拶)】VOL.1
●華東師範大学のキャンパス。
「出るのが大変!」が諸外国の大学です。
中国の学校制度は文化革命中、初等中等教育が9年制になったり、10年制になったり、大学も3年制になったり、しかもそれらが地域によってバラバラでしたが、1992年の学制改革が実施されて以来、初等中等教育制度は6-3-3制の12年、大学は4〜5年生になりました。しかし今でも財政的な理由から未だに初等教育5年制を採っている地域があるようです。
1995年の改革では全国一斉に毎週土日が休日の学校週5日制が実施されています。また中国では9月に新学期、翌7月に終了する二学期制となっています。
義務教育は「義務教育法」によって6歳からの9年間とされていますが、各地域間の財政的、文化的諸条件の格差から、いまだに9年制の実施が図られていません。しかし、近年では義務教育の完全実施と初級中学普及を目指し、国家教育委員会は統一試験による入試から学区ごとの無選抜入学に切り替えつつあります。
高級中学では、外国語、語文、政治、歴史、地理、数学、物理、化学、生物の九科目を終了試験に合格しないと卒業できません。またその成績が高等教育機関への入学者選抜時の参考となるため、学生は、日本の学生の「入ってしまえばあとは楽チン。」といった心構えではとても卒業できません。
さて大学に関してはどうなのかと言いますと、日本と中国の大学でもっとも違いの大きいのが学内の様子です。知人の話しによると中国の大学では軍事訓練が必須科目で、新入生は一定期間(数ヶ月)鉄砲の撃ち方や筋力トレーニングなどの訓練を受けなければならないそうです。まだ顔立ちも幼い新入生が、歩伏前進をしているのかと思って見ていたら、実弾を放ったりすることもあるようです。新入生は私服が許されておらず、みんな迷彩服を着ており、キャンパスが軍服姿の隊列で埋まるそうです。
日本では「最近の大学生は勉強しない!」と言われて久しいのですが、中国の地方大学は全く逆です。たとえば長春は大学が多いことで有名なのですが(高等学習機関27校、在校生約10万人の教育文化都市)、「学生の本分は勉強」というモットーが浸透しており、日夜を問わず勉強をする学生が多いようです。
次号ではそんな中国の大学事情にある大きな変化がおき注目を集めています。お楽しみに。
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