敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【夫婦頂嘴(夫婦ゲンカ)】VOL.1


●天津の名店「狗不理(犬も食わない)」と、絶品・ホカホカ饅頭(右)

 愛し合って結婚した二人、中国では天生一対(最高のカップル)、天作之合(神の引き合わせ)、などといいます。そんな夫婦も時間がたつと衝突し始めます。愛人(奥さん)はいつの間にか『狗変虎』(子犬が虎に)となってしまい、やがて夫婦ゲンカになります。
 中国の夫婦ゲンカは表に出てそれは派手に行ないます。日本では夫婦ゲンカは恥として家の中で行ないますが、中国では表に出てどちらの言い分が正しいか、他人に聞いてもらおうという考えです。もし夜中に夫婦ゲンカをするなら、窓を開放して大声で言い争います。そして夫婦喧嘩ではやはり口数に勝る奥さんの方が勝つようです。しかし口では歯が立たないからといって、腹いせに暴力でもふるってケガでもさせたら、亭主はたちまち刑務所行きです。
 ですから中国の男性は非常に女性に優しく、フェミニストが多いです。そんな悲しい中国人男性の最高の夢として、「食事は中国料理、日本人女性と結婚し、フランス人の愛人を持ち、アメリカの家に住む」、と言われていましたが、最近の日本人女性もかなり強くなってきていることを彼らはまだ知らないようです。
 中国では夫婦ゲンカをなくすため、儒教の教え「三従」と「四徳」の教えを尊重してきました。三従とは、女性は生家では父に、嫁いだら夫に、夫の死後は子に従うということ。四徳とは、女性として守る道、言葉使い、身だしなみ、お努めのことです。
 古代中国では結婚と同時に離婚についても条件がありました。七法『大載禮』本命篇、七出『孔子家語』本命解、七棄『春秋公羊傳』荘公27年・何休注などが有名ですが、要するに古代中国社会の封建的特徴で、男性が合法的に女性を離縁できる条件です。いかにも中国らしい封建的な考え方ですが、現在では全く通用しない教えとなってしまいました。