【中国菜(中国料理)】VOL.2
●西安の屋台にて、麺打ちをパシャリ。
次に魯菜ですが、現在の済南、膠東を中心として発展してきた山東料理だと思われます。山東料理と言えば古くは南北朝時代の『斉民要術』にも登場するほどの歴史があり、さらには優れた料理人を輩出することでも有名だったようです。このことは後に首都が北京に置かれた際、皇帝の口を満足させる料理を提供するために、料理のメッカ・山東地方から優秀な料理人を呼び寄せるようになったといわれています。
『中国烹★(食+壬)百科全書』によると、清朝が滅んだのち、山東省出身の宮廷料理人が北京の街角に「十大堂」や「八大楼」などほとんどの名物料理店が山東料理人によって経営されたようです。このことから十二大料理にも登場する京菜(北京料理)は、山東料理ではなく、あくまでローカルな一ジャンルに過ぎないと見られているようです。
では魯菜と京菜の共通点は何かといいますと、京菜というのは山東料理(魯菜)をベースとして、様々な地方料理が融合して発展し続けている北京料理と言うことになるのでしょう。
要するに現在どのように発展している料理なのか、はたまた歴史的なルーツのある料理なのかを基準に選んだ違いが四大料理を選ぶ基準のようです。「井戸を掘った人(先鞭をつけた人)のことを忘れるな」という中国の諺にあるように、いかにも歴史を大切にする中国人らしい感じがします。
さて高級レストランで外国人相手に出される料理もいいけれど、やはり庶民の味も経験したい方には、ちょっと早起きして早朝か、もしくは夜中に営業する屋台料理にも挑戦していただきたいものです。饅頭、包子、油条、油餅、お粥、豆乳は中国の多くの共働きの朝食定番メニューです。ただし、注意すべき点もありますのでここでご紹介しておきます。まず屋台を選ぶときは地元の人間がたくさん並んでいるコト。お箸やお皿はきちんと洗っていても一応ウェットティッシュやティッシュペーパーなどで拭いてから使うコト。
それでも慣れない油で体調を崩す人もいますので、あまり冒険はお勧めできませんが、数十円で抜群の美味しさ、そしてボリューム満点の屋台料理、機会がありましたら是非トライしてみてください。
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