敬天齋主人の知識と遊びの部屋

敬天齋主人の知って得する中国ネタ

【地球温暖化】VOL.2

みなさんは「温室効果」という単語をお聞きになったことはありますか? 地球を覆っている大気は、太陽が発する光線を通過させますが、それと同時に宇宙へ放出する熱を防ぎ、その結果地球を暖めています。このことが温室ガラスの働きと似ていることから、このような働きを温室効果とよばれています。
 しかしその温室層、つまりオゾン層が薄くなれば太陽熱が直接地球に届いてしまうため、結果的に地球温暖化の元凶となるため環境保全が叫ばれるようになっています。そのオゾン層破壊をもたらす代表は、メタン、フロンなど二酸化炭素です。メタンは湿原や沼地などで自然発生するものや、天然ガスの漏出、家畜・水田・廃棄物埋め立てなど人間が原因で発生するものがあります。
 フロンは産業革命以前まで自然界には存在しなかった人工ガスで、エアコンや冷蔵庫に用いられた冷媒ガスや、スプレー噴射剤、工業製品洗浄剤などがその代表です。ちなみに日本は世界四位です。
 さて地球温暖化は中国においても18年連続全国規模の暖冬という現象をおこしています。気候による影響を最も受けやすい農業は、農業生産分布やその構成にも影響が出るなど大打撃を受ける可能性が高いと言われています。中国気象局によると年間平均気温が1度上がる度に、冬小麦の作付け地域がどんどん北上せざるを得ないと公表しています。計算によると2050年には気候温暖化により三期作の北限が長江流域から黄河流域にまで500キロ以上も北上し、それとともに二期作地区も北上、ついには一期作の面積は23.1%も減少することになるようです。
 その結果、主要作物品種の分布にも大きな変化がおきるようです。たとえば冬季に十分な寒冷期がなくなると華北の冬小麦が育たないとか、南方の水稲品種が壊滅するとか、東北のコーンが晩熟品種にとって変わられるという予測が立てられています。中国におけるこのような状況に、「農牧交錯地帯を保護しなければ、砂漠化する」と指摘する学者もおり、中国グリーンキャンペーンとして、NPOなどボランティア団体による支援が繰り広げられおり、その成果に期待が寄せられています。
 地球上に住む一人一人が環境保全意識を持つよう、国際レベルでの強調が欠かせない現状なのです。小生も「地球に優しく」をモットーに日々の生活を送りたいものです。