敬天齋主人の知識と遊びの部屋
推薦の言葉

 
書法漢学研究メルマガ
メールマガジン Vol.10 2011年2月1日発行
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上海の路地裏「里弄」寒い日が続いており、インフルエンザも流行しておりますが、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。

「咳」は古の頃には「しわぶき」と言ったそうで、まさに言い得て妙ですよねぇ。電車に乗っているとマスクの人を多く見かけますが、エチケットとしてもいいですし、なにより予防効果がありますよネ。厚労省の呼び掛けによると、
 1.咳の際はティッシュなどで鼻と口を押さえる
 2.使ったティッシュはふた付きのゴミ箱に捨てる
 3.マスクを着用する
の3つの心得で、かなり風邪の予防につながるとしています。
自分の健康は自分で守らないといけませんよネ。

お待たせいたしました。
「書法漢學研究」メールマガジンVOL.10をお送りします。

【本号の内容】
 「書法漢學研究」第8号刊行
 京都国立博物館で開催中【筆墨精神】参観記 −大野修作−
 書法漢學研究会新理事のご紹介
 新刊のご案内 「逸話で綴る物語書道史」 NEW!


 「書法漢學研究」第8号を刊行しました
第8号  
【資料紹介】 高芙蓉の新出印影資料について 尾崎蒼石
【論 考】 伝橘逸勢筆「詩序切」と上野本『王勃集』の関係について 道坂昭廣
  地歌を漢詩に−白川琴水とその漢詩をめぐって− 森岡ゆかり
【研究ノート】 『太平御覧』「書」訳注稿
成田健太郎
  了庵桂悟に贈られた王陽明の送別詩序をめぐって 鈴木洋保
  「住友銅吹所跡」石碑 花田尊文
【詩吟漢詩講座】 随時募集中です。
◆読者の皆様からの、自作漢詩の投稿をお待ち申し上げています。
    


 京都国立博物館で開催中【筆墨精神】参観記 −大野修作−
京都国立博物館
京都国立博物館
筆墨精神
筆墨精神

『書法漢学研究』第8号が刊行されました。これもひとえに読者の支えがあればこそ維持できるものと、編集者として感謝申し上げます。題に挙げました「筆墨精神」は、ちょうど現在、京都国立博物館で開催されている【中国書画の世界】の副題ですが、本誌8号の記事とも関連します。京博の展示は、根幹を成すのは上野コレクションですが、同コレクションはもと朝日新聞社社長の上野理一・有竹斎の蒐集したものです。其のコレクションに当たっては、京大教授の内藤湖南が深く関与しましたが、時代的に清 朝が崩壊して亡命していた羅振玉・王国維がもたらした文物がレベルアップに大きく寄与しました。すなわち筆墨の精神性を重視する中国文人の芸術観に依拠して系統的に集められています。それまで日本の巷で流行していたのは御家流、唐様など江戸時代以前の書道資料でしたが、この上野コレクションによって、日本の書道は面目を一新し、生まれ変わったとも言えます。其の証拠に今でも書道史の考え方の基本である平凡社の書道全集は、其の一番の根幹をなしているのが上野コレクションだからです。

本誌8号の道坂氏の論考には国宝「上野本王勃集」が使われていますし、尾崎蒼石氏の高芙蓉の新出篆刻資料からは、同展で併載されている園田湖城(京都国立博物館の顎字の揮毫者)の篆刻と共に、日本における篆刻の正統とも言える流れが窺えます。本誌を味読すれば、京博の展示もよりいっそう身近に感じられるはずです。

図版
図版
園田湖城図録
園田湖城の図録

 新理事就任のお知らせ

今号より新たに以下の先生が本会理事にご就任されました。

  • 魚住和晃先生(前神戸大学教授)

▼本会役員(敬称略)

【編集顧問】 松丸道雄
【理  事】 ○大野修作/大橋修一/近藤 茂 /陳  波/中村伸夫/萩 信雄/古谷 稔/辻井義昭/富田 淳/平形精一/魚住和晃  (○印は理事長)
※第7、8号「本会役員」欄で平形精一氏の苗字が「平方」となっておりました。謹んで訂正いたします。

 
 新刊のご案内 「逸話で綴る物語書道史」
逸話で綴る物語書道史

◆大阪市立中学校の教諭から管理職を勤めた著者(川田停雲氏)が、現場で書道史の正しい知識を分かりやすく伝えようと蓄積してきた「逸話で綴る物語書道史」を上梓しました。ある競書雑誌に毎月一回、ちょうど100号を記念して取りまとめ、加筆訂正、さらに王羲之の逸話をベースに構成し直して分かりやすくまとめています。

◆書道史上、王羲之が果たしてきた役割は果てしないですが、そのあとの時代や日本にも大きな影響を与えました。本書は王羲之の逸話から展開する読みやすい内容となっています。

◆また、逸話の背景を理解するために、日中年表、関係資料・図版、写真を掲載、さらに注釈によって詳しく紹介しています。

▼本書に登場する主だった人物は以下の通りです。

【仕様体裁】A5判並製 本文176頁(全頁モノクロ) 定価2,000円(税別)
  ISBN978-4-9903603-5-1 C3070  好評発売中!



書法漢學研究 メールマガジン Vol.10  2011年2月1日発行
【 編集・発行 】アートライフ社 http://www.artlife-sha.co.jp
540-0035 大阪市中央区釣鐘町1-6-6 大手前ヒルズ209
  Tel:06-6920-3480 Fax:06-6920-3481
差出人: 敬天齋主人こと近藤 茂   
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